【速報】「宮良殿内文庫」(宮良殿内家関係資料)が国の重要文化財に指定されます

 3月21日に文化庁で開催された文化審議会にて、図書館が所蔵する「宮良殿内文庫(みやらどぅんちぶんこ)」(宮良殿内家関係資料)の348点が国の重要文化財に指定される運びとなりました。

 「宮良殿内文庫」は、近世の八重山地域において代々頭役(かしらやく:行政区の長)を輩出した宮良家に伝来した資料群です。「宮良殿内(みやらどぅんち/めーらどぅぬず)」とは、宮良家に対する尊称、もしくはその屋敷のことを指します。八重山の行政に関する文書や首里王府との往復文書のほか、儒教関係の漢籍資料や琉歌集・和歌集など、教養に係る資料も含まれており、八重山の歴史や当時の行政の様子、八重山士族の生活・文化の実態を知ることができます。

 1962年に当時の当主である宮良當智氏の「広く研究に役立ててもらいたい」という意向により、図書館へ寄贈されました。1997年には図書館の所蔵資料では初となるデジタル公開を行い、現在稼働中の「琉球・沖縄関係貴重資料デジタルアーカイブ」にて一部資料のデジタル画像を、解説や翻刻文等を付した上で公開しています。

 今回の指定を受け、あらためて、デジタルとリアルの両面から、本資料群の保存・公開に励んでいこうという思いです。
今後とも、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

◇「令和7年新指定国宝・重要文化財」展について(4月14日追記)

 新たに国宝・重要文化財として指定されることになった美術工芸品を公開する展示会「令和7年新指定国宝・重要文化財」展が4月19日から京都文化博物館で始まります。
 宮良殿内文庫資料も一部出展します。

「令和7年新指定国宝・重要文化財」展
期間:4月19日(土)~5月11日(日)
会場:京都文化博物館 2階総合展示室(京都府京都市中京区高倉通り三条上る東片町623-1)
主催:文化庁、京都府、京都文化博物館
※文化庁ウェブサイトでのお知らせはこちら 

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・3/21 王国時代の士族の家系図「琉球家譜」 石垣島で高級役人を輩出した「宮良殿内家」の関係資料 計3件が国の重要文化財に(沖縄タイムス ※会員限定)
・3/21 琉球王朝の身分制度を記録する「琉球家譜」など3件が国の重要文化財に(RBC)
・3/22 琉球で「老女乱暴事件」めぐる文書も 国重文「宮良殿内家の資料」(琉球新報 ※会員限定)
・3/22 琉球王国期の資料3件、国の重要文化財指定へ 識者ら歓迎 琉球史研究の前進を期待(沖縄タイムス ※会員限定)
・3/22 宮良殿内家資料を国重文に(八重山毎日新聞)
・3/24 文化審議会答申 琉球王国時代の古文書など3件国の重要文化財へ (QAB)
・3/26 国の重要文化財指定が確実となった「宮良殿内文庫」の一部が報道各社に公開 琉球王朝時代の八重山の行政文書など貴重な史料(YAHOO!ニュース/RBC)
・4/4 宮良殿内家文書を公開 琉大図書館、報道陣に(全国郷土紙連合/八重山毎日新聞)
・4/9 宮良殿内家資料を公開 琉大図書館所蔵5点(沖縄タイムス ※会員限定)

OTV(2025/3/21)
RBC(2025/3/26)

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