適切な論文投稿先を探すには
膨大に存在する学術雑誌のなかで、投稿先を迷われたことはありませんか。また、昨今はオープンアクセス出版費用を目当てとするハゲタカジャーナルと呼ばれるようなものも存在します。
適切な論文投稿先を選択するための一助となるツールを紹介します。これらのツールを利用することで,内容に合った雑誌を探すことや,ハゲタカジャーナルを選んでしまうリスクを減らせます。
※本ページは、研究推進課と連携の上、作成しております。なお、あくまでも参考情報であり、最終的な投稿先については著者自身でご判断くださいますようお願いいたします。
第三者機関が提供するツール
Web of Science Manuscript Matcher
Web of Scienceのアカウントが必要です(無料)。タイトルとアブストラクトを入力することで、Web of Science収録紙から、候補となるものを表示します。
JournalGuide
ResearchSquare提供。生命科学分野を中心にしたツールです。タイトルやアブストラクトから、関連性の高い論文を出版しているジャーナルを提案します。Source Normalized Impact per Paper (SNIP)というジャーナルの評価指標や出版までのスピードも確認出来ます。また、複数ジャーナルの比較も容易です。
My journal Selector(Edanz)
英文校正・翻訳を行うEdanzの提供サービスです。アブストラクトからジャーナルの情報を提案します。ジャーナル名、出版社、Impact Factorの5段階高低が表示されます。Edanz社はその他にも、ジャーナル選択のためのインフォグラフィックスなども提供しています。(Edanz社アカウント作成が必要です)
出版社提供のツール
Wiley Find journals that match your manuscript(BETA)
タイトルとアブストラクトから、Wiley社のジャーナルから関連性の高いものを提案します。Impact FactorやOpen Accessのオプションも確認出来ます。
Elsevier Jouranl Finder
Elsevier社のジャーナルから、アブストラクトと関連性の高いものを提案します。採択率、Impact Factor、最初の審査に要する期間等の情報も確認出来ます。
ハゲタカジャーナルに騙されないために
オープンアクセス出版費用を搾取することを目的とするハゲタカジャーナル(predatory journal)と呼ばれる悪質な雑誌があります。近年では、既存の学術雑誌になりすましたHijacked(Cloned) Journalと呼ばれるものも存在します。Googleなどの検索で本物よりも上位にリストされることもあるので注意が必要です。対策の一つとして、Web of Scienceやジャーナル紹介ツール(上述)などの信頼できるリンクからジャーナルにアクセスする方法があります。一方で、投稿を呼びかけるようなメールを受信した際には発信先をきちんとチェックせずにそのまま投稿することのないよう、ご注意ください。以下で、ハゲタカジャーナルのリスクやその判断材料の一部をご紹介します。
ハゲタカジャーナルのリスク
- 自身の評価を下げ、研究活動への支障が出る。
- 不当な掲載料や論文取り下げ料の請求を受ける。
- 論文が取り下げられるまで、他誌への投稿が出来なくなる。
ハゲタカジャーナルかどうかの判断材料
Think. Check. Submit.というサイトでは、幾つかの判断指標が示されています。投稿雑誌の信頼性を判断する一助としてご活用ください。以下はその一部です。
- あなたや同僚は、そのジャーナルを知っていましたか。
- そのジャーナルに投稿された論文を読んだことはありますか?
- その雑誌の論文は、学術論文データベースできちんとインデックスされていますか?
- そのサイトには、APCの金額や請求のタイミング等が明示されていますか?
- 編集委員について、聞いたことがありますか。
- 編集委員は、そのジャーナルについて自身のウェブサイトに掲載していますか。
- 出版社とは電話やメール、手紙で連絡が取れますか?
- そのジャーナルは、どのような査読を行うか、明確になっていますか?
問い合わせ先
本ページ掲載の内容についてのご質問等ありましたら、以下までお問い合わせください。
附属図書館情報管理課情報支援係
tkjosi@acs.u-ryukyu.ac.jp