要な沖縄関係文庫


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1.伊波普猷文庫 いはふゆうぶんこ >>伊波普猷文庫貴重資料展

沖縄学の先駆者、伊波普猷(1876〜1947)の旧蔵資料161冊を昭和30年(1955)に購入し、伊波普猷文庫として設置した。
同文庫は伊波の恩師田島利三郎(1869〜1931)や畏友眞境名安興(1875〜1933)から譲り受けた資料が中心である。琉球三線音楽の中興の祖、屋嘉比朝寄(1716〜1775)が創案したとされる『屋嘉比工工四』(昭和33年沖縄県有形文化財指定)や田島利三郎が書写した『おもろさうし』(田島本)のほかに、『おもろさうし』(仲吉本)全22巻の写本、『喜安日記』、『琉球語新約聖書』など貴重な資料が含まれている。

2.島袋源七文庫 しまぶくろげんしちぶんこ >>島袋源七文庫貴重資料展

沖縄の土俗および民間伝承などの研究に大きな足跡を遺した島袋源七氏(1897〜1953)の旧蔵資料の一部115冊が昭和32年(1957)に購入受入された。
本文庫は、民俗学関係の資料、とくに山原(沖縄本島北部)地域の資料を主体としている。
文庫に納められている『浦添家本伊勢物語』は昭和49年10月沖縄県有形文化財に指定された。

3.仲原善忠文庫 なかはらぜんちゅうぶんこ >>仲原善忠文庫貴重資料展

沖縄の歴史およびおもろの研究に大きな業績を遺された仲原善忠氏(1890〜1964)の旧蔵資料3288冊(うち寄贈916冊、沖縄関係図書463冊)が昭和42年に受入られた。
歴史および文化史関係の資料が主体で、『久米仲里旧記』、『久米具志川旧記』、『聞得大君加那志御新下日記』、『琉球薩摩往復文書案』など貴重な資料が含まれている。

4.Bull文庫 ぶーるぶんこ >>ブール文庫電子化資料

E.R.Bull氏(1876〜1974)は米国のメソジスト協会の宣教師として明治末から大正期頃九州・沖縄教区に10有余年布教に尽力した。
信者とともに振興を通して沖縄の民間信仰およびキリスト教に関する資料を収集するかたわら、自らも沖縄の歴史、民俗、宗教など多岐にわたる研究を行い、とくにベッテルハイム研究に深い造詣をもった。
昭和33年560余点が寄贈されたが、本文庫には、氏の研究をささえた資料がまとまって入っており、また戦前の沖縄を伝える貴重な写真などもふくまれる。

5.宝玲文庫  ほーれーぶんこ

フランク・ホーレー(Frank Hawley)氏。「宝玲」は日本ペンネームであり、有名な収集家で知られる。
氏の収集した沖縄関係資料が昭和38年ころハワイ大学に購入されたのを契機に当館と相互複写交換業務が昭和39年11月に成立し、56点にのぼる複写資料が受け入れられた。

6.松田貢文庫 まつだみつぐぶんこ

沖縄近代史、とくに琉球王国時代の海外交渉史の研究に大きな業績を遺し、将来を嘱望されながらも若くして逝去した松田貢氏の旧蔵資料である。
昭和51年1月に629点余が受け入れられた。
文庫資料の特色は、ハワイ関係資料および外国人の日本研究資料、沖縄関係の資料などである。

7.宮良殿内文庫 みやらどぅんちぶんこ >>宮良殿内文庫電子化資料

八重山石垣内の旧家宮良殿内に先祖代々から継承されてきた資料である。
当主故宮良当智氏は、大学における郷土沖縄研究に深い理解を示され、これまで継承してきた資料を後学のために役立てて欲しいとの篤志から、昭和37年11月350余点が寄贈された。
文庫の資料は、近世期における八重山行政関係資料を主体としているが、近世琉球にひろく普及した『太上感応篇大意』(琉球版、1858年)、近世琉球の政治家蔡温の著した『山林眞秘』(鈔本)、琉球国王の印の残る『手形:八重山嶋江一世流刑』など貴重な資料が含まれている。

8.宮里政玄文庫 みやざとせいげんぶんこ

昭和57年3月に琉球大学を退官された法文学部宮里政玄教授は、国際関係論および外交史の研究における20年間にわたって収集した沖縄関係の貴重な戦後資料を後学の研究者のために昭和59年6月寄贈された。
文庫の中には、昭和17年から26年までの米国務省の沖縄関係行政文書や昭和22年から35年までの極東軍司令部の「沖縄の軍政計画に関する資料」、マッカーサーライブラリーの「G2の報告書」写しなどがあり、今後入手不可能と思われる貴重資料が多く含まれている。

9.仲宗根政善沖縄方言資料 なかそねせいぜんおきなわほうげんしりょう >>仲宗根政善言語資料展

沖縄方言研究に大きな業績を残した元本学名誉教授故仲宗根政善氏の研究資料を同氏から譲り受けたもの。今帰仁方言辞典に関する方言研究、調査資料等のノ−ト類。

10.Kerr文庫 かーぶんこ

カー氏は「琉球の歴史」の著者で米国ハワイ在住の歴史学者だった人で、カー文庫は1955年からカー氏の死去直前の1987年までに寄贈されたものの中から約200点の沖縄関係資料だけを抜き出したもの。
内容はカー氏の著書を含む沖縄・八重山の歴史、文化、民俗等の論文を含む資料で同文庫に珍しい藁算の見本がある。
(参考文献:びぶりお32巻3号

11.奥里将建文庫 おくざとしょうけんぶんこ

沖縄県宜野湾市出身の奥里将建氏(1888〜1963)は、国文学および方言学の研究に大きな功績を遺した学者である。
氏の旧蔵資料の大半を占める4600余冊が昭和40年4月に購入寄贈として受け入れられた。
同文庫の特色は、国語国文学および方言関係資料である。

12.矢内原忠雄文庫 やないはらただおぶんこ >>矢内原忠雄文庫南洋群島関係資料展 

経済学者、教育者、伝道者(無教会派)と知られ沖縄ともかかわりの深い元東京大学総長矢内原忠雄(1893〜1961)氏の蔵書の一部が、昭和63年に約650冊、平成7年に199冊ご子息の矢内原勝氏より寄贈された。
本文庫の資料は、矢内原忠雄氏の自著をはじめ宗教、歴史、社会科学分野の資料が主体で、なかでも自著『植民及び植民政策』、『南洋群島の研究』の原稿、それらを著すための樺太、満州、朝鮮、台湾、南洋群島といった戦前の日本の旧植民地・占領地についての原資料群はその中核をなしている。

13.原忠順文庫 はらちゅうじゅんぶんこ  >>原忠順貴重資料展 

原忠順(天保5〜明治27年)は、初代沖縄県令鍋島直彬(在任期間:明治12-14年)の最も信頼のあつい鍋島藩を維新方にさせた立役者でもあった。
沖縄県の大書記官として鍋島県令の代理として琉球処分(明治12年)直後の沖縄県の事実上の最高責任者であった。(在任期間:明治12-14年)。
文書は琉球評定所記録や江戸上り関連文書、辞令書、原忠順のメモ類の他、球処分をめぐる中央政府との確執が赤裸々に語られている書簡類数百通が含まれている。
琉球処分に関する生の資料がこれだけ多量にふくまれている資料群は他に例がなく、歴史の空白部分を埋めるに足る貴重な文書類である。


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