母子看護学教室

 

A. 研究課題の概要

 

1. 家族看護研究ー低体重児の出生状況と入院・退院後の養育実態と家族ケア支援の検討

 沖縄県の低体重児の出生率は全国平均 6.8に比べ 9.3と高率である。健全な小児の発育・発達の助成を図る主旨から, 平成5年1月から平成7年12月までに沖縄県内のNICUでケアを受けた低出生体重児1000名に対し, 出生状況と入・退院後の養育実態についてアンケート調査を行った。現在, 入院中に受けたケアと退院後の養育状況を分類し, Home care support に必要なネットワーク機能について検討している。

 

2. 周産期及び中高年期における骨密度状態と生活行動に関する研究

 二次性骨粗鬆症発症に対する予防・予知のために, 妊娠期から授乳期にかけて横断・縦断的に骨密度を測定し生理代謝的変化や生活状態等の影響要因・関連因子を明確にしようとしている。

 昨年までに産後経過による骨量は, 産後1週間で最低値を示し, 18〜20ヶ月で最高値を示すことが判った。影響要因として体格 (痩せ), 授乳法 (母乳), 断乳の時期 (1年), 年齢 (35歳以上) 等が判った。今年度は, 妊娠期から縦断的な骨密度測定と生活調査を進め, 影響因子間の関連性を検討していく予定。

 

3. 悪性疾患患児のQOLへの支援−治療の苦痛, 入退院を繰り返す継続ケアの検討−

 小児慢性特定疾患は県内でも発生は多く, 当然入院も長期にわたる。患児及び家族が受ける苦痛, 危機に対する援助の効果的な看護方法の工夫・改善に向け検討する。

 

4. 女子大生の母性意識−出産と育児について−

 少子化が続く昨今, 一般的な女子大学生が子供を持つことや子育てについてどのような考えを持っているか調査した。将来希望する子供数は3人が50%, 2人32.4%と, 平成9年度の合計特殊出生率の1.4より多い結果だった。子育てをするとき, 考慮することを自由記載で見たところ教育, 栄養, 精神衛生, 活動性, 環境, 経済性等の類似言語による回答が得られた。最も多かった言語は「躾をきちんと」25.1%でついで「栄養に注意する」22.0%, 「子供を愛する」20.8%と続き, 育児を成功させるために必要なことは「夫の協力」「家族間の対話」であった。  

 

 

B. 研究業績

 

1. 原著

G97001: 宮城万里子, 小西清美, 友利千賀子, 当間典子, 河野伸造 (1997) 入院患児1事例における自律神経状態. Biomed Thermol 17 23.

 

G97002: 石田登喜子, 大川洋子, 飯田真子, 宮城万里子, 砂川信, 河野伸造 (1997) 腹部持続温熱負荷による自律神経機能診断の試み. Biomed Thermol 17 25.

 

G97003: 大川洋子, 石田登喜子, 飯田真子, 宮城万里子, 河野伸造 (1997) 早期新生児期における成熟児の皮膚表面温度の特性. Biomed Thermol 17 21.

 

2. 総説

S97001: 河野伸造, 宮城万里子 (1997) 科目履修制度という方法: 琉球大学医学部保健学科における科目履修制度. Quality Nursing 3 701-704.

 

4. 報告

H97001: Miyagi M, Watanabe E, Kinjo R, Konishi K, Tomori C, Nishida K, Kono S (1997) Factors in the postpartum effecting on health of bone system. International Symposium: Health Related QOL and Health Care Assessment 42.

 

H97002: Okawa Y, Kinjo R, Watanabe E, Ishida T, Miyagi M, Harrison HK, Miyazato K, Teruya N, Kono S (1997) Change of postmenopausal bone density and model experiment for its prevention with soy protein. International Symposium: Health Related QOL and Health Care Assessment 42.

 

H97003: 飯田真子, 大川洋子, 石田登喜子, 金城利香 (1997) 成熟女性における骨密度と生活習慣の関連. 第38回日本母性衛生学会学術集会抄録集 151.

 

H97004: 宮城万里子, 渡辺恵美子, 石田登喜子, 大川洋子, 飯田真子, 河野伸造 (1997) 授乳期における骨密度の縦断的推移について. 第38回日本母性衛生学会学術集会抄録集 302.

 

H97005: 渡辺恵美子, 宮城万里子, 金城利香, 西田和子, 飯田真子, 河野伸造 (1997) 産後に骨密度の低下を来した症例の縦断的検討. 第38回日本母性衛生学会学術集会抄録集 296.

 

H97006: 飯田真子, 大川洋子, 石田登喜子, 金城利香, 渡辺恵美子, 宮城万里子, 河野伸造 (1997) 成熟女性における骨密度と生活習慣との関連. 第29回沖縄県公衆衛生学会発表抄録集 32.

 

H97007: 友利千賀子, 宮城万里子, 金城利香, 西田和子, 飯田真子, 河野伸造 (1997) 産褥骨粗鬆症2症例の回復状況. 第29回沖縄県公衆衛生学会発表抄録集 28.