医療情報部

 

A. 研究課題の概要

 

1. 生体信号情報処理

生体信号情報の一つである筋電図を対象として, 情報処理システムを独自に開発した。より安価なシステム設計とするため, 1. 臨床脳波計アンプから並列に信号をデータレコーダに入力し, 2. シグナルプロセッサーを使用せず, A/D変換ボードを介してパソコンに入力し, 3. フーリエ変換・Power Spectral Densityの両対数表示・ゆらぎ解析を行うシステム構成とした。緊張型頭痛を対象として検討した結果, 平坦部パワーと自覚的重症度との間に相関関係がみとめられた。また, これまで自覚的重症度のみにたよってきた薬物効果は, 平坦部パワーの物理量の推移としてより客観的にとらえることが可能であった。さらに平坦部パワーの対数を求め, 自覚的重症度との関係を検討した結果, 感覚は物理量の対数に比例するというWeber-Fechnerの法則が, 生体信号と自覚的重症度との間にも成立することが示唆された。

 

2. 高周波脳波ゆらぎ解析による痴呆評価

 通常臨床脳波検査では困難とされる痴呆の評価を, 独自に開発してきた”高周波脳波ゆらぎ解析”を用いて電気生理学的に評価することを試みた。同時に本法による評価と, 簡便な神経心理学的検査法であるかなひろいテストとMMS (Mini Mental State) との相関関係についても検討を加えた。前痴呆症例でS1トポグラフィーの正常な前頭部優位のパターンの出現低下, 消失が認められたことは, 痴呆は前頭前野の皮質機能低下から始まることを示唆していると考えられる。軽症以上の痴呆では, MMSとS2との間にすべての部位で強い正の相関関係を認めたことから, 重症度と並行して皮質下機能の低下が進行することが示唆された。

 

 

B. 研究業績

 

5. その他

M97001: 中田宗朝 (1997) 編集後記. 沖縄県医師会報 336 71.

 

M97002: 中田宗朝 (1997) 編集後記. 沖縄県医師会報 338 74.

 

M97003: 中田宗朝 (1997) 21世紀の保健・医療・福祉 -心の豊かさ求め共にみつめよう-. 琉球新報 5月9日朝刊(論壇).

 

M97004: 上田裕一, 稲福恭雄, 中田宗朝, 松本廣嗣, 崎原永作, 瀬戸口義美, 宮城都志子 (1997) 沖縄県振興策における「沖縄県遠隔地医療ネットワーク推進事業」. 沖縄県医師会報 340 39-67.

 

M97005: 中田宗朝 (1997) ”高周波脳波ゆらぎ解析”による痴呆評 -Mini Mental State (MMS) との相関に着目して-. 第17回医療情報学連合大会論文集 736-737.

 

M97006: 中田宗朝, 六川二郎, 金城利彦, 山城勝美, 豊見山直樹, 根路銘国政 (1997) 手術支援システム”ニューロサット”を応用した側頭葉てんかんの手術手枝の開発. てんかん治療研究振興財団年報 9 176-181.