機器センター

 

A.研究課題の概要

1.鳥類のヘモグロビンの分子進化の研究

ヘモグロビンの分子進化及び機能に関する興味より、最近では、鳥類及び水棲生物を中心に研究を進めている。鳥類のヘモグロビンの研究においては、特にキジ科を構成している各亜科の関係をほぼ明らかにできた。さらに鳥類の分類では重要といわれている南米産のシギダチョウについても解析を行い、ダチョウよりもレアに近い関係である事を明らかにした。

 

2.グロビン遺伝子の構造と発現調節の研究

鳥類ヘモグロビンは、多くの種が2種類のヘモグロビンを持っている。しかし、ハトにおいては1種類のヘモグロビンしか発現していない。これらの事より、構成成分であるαグロビン鎖の発現などに差が有るが、未だにαグロビン遺伝子構造が分かっていない。このため、これらの遺伝子構造を明らかにし、発現調節の仕組みを明らかにしたい。現在までに、 αグロビン遺伝子の解析より、ハトにおいても他の鳥類と同様に少成分に相当するαDグロビン遺伝子の塩基配列を決定した。さらに胎児におけるαDグロビン鎖の発現の変化についても解析し、ハトのαDグロビン遺伝子はフ化後に発現が抑制される事を明らかにした。今後はこれらが、どのような発現調節によっておきるのか解析していく予定である。

 

 

B.研究業績

1. 原著

G96001: Ikehara T, Eguchi Y, Kayo S, and Takei H (1996) Amino Acid Sequences of Hemoglobin β Chains of Five Species of Pinnipeds: Neophoca cinerea, Otaria byronia, Eumetopias jubatus, Pusa hispida, and Pagophilus groenlandica. J Protein Chem 15 659-665.

 

4.報告

H96001: 池原強, 江口幸典, 嘉陽進, 武居洋 (1996) ハトαD-グロビン遺伝子のクローニング. 生化学 68 1772.

 

H96002: 池原強, 江口幸典, 嘉陽進, 武居洋 (1996) ハトαD-グロビン遺伝子の構造解析. 生化学 68 1090.

 

H96003: 江口知子, 江口幸典, 中嶋安嗣, 武居洋 (1996) エラブウミヘビのαグロビン遺伝子構造の解析. 生化学 68 1091.

 

H96004: 江口幸典, 池原強, 嘉陽進, 江口知子, 武居洋 (1996) シギダチョウヘモグロビンの一次構造について. 生化学 68 627.

 

H96005: 嘉陽進, 池原強, 江口幸典, 武居洋 (1996) ハト胎児で発現しているαD-グロビン遺伝子の解析. 生化学 68 627.