母子保健学教室・母子看護学教室


A.研究課題の概要

 1. 乳児貧血に関する研究 (外間登美子, 竹中静廣, 安里葉子)
 沖縄県における離乳期貧血の発症頻度は10-20%であり, 過去20年間減少していない。 そこでその原因を明らかにするために, 離乳期, 特に離乳後期の詳細な栄養調査を実施し, 離乳の進め方について検討した。離乳開始月齢はほぼ標準通りであったが, 2回食を3回食へ進める月齢が標準よりかなり遅れていた。
 離乳食の食品群では特に卵, 魚, 肉類の摂取開始月齢が「離乳のガイドライン」より遅れており, 離乳後期になっても20%の乳児が未開始のままであった。そのために平均鉄摂取量は低くなっており, 鉄の所要量を充足していなかった。 現在, 離乳のガイドラインに基づいた栄養指導を実施中である。
 2. 新生児の細菌暴露状況に関する研究 (浜本いそえ, 外間登美子, 竹中静廣)
 昨年度に引き続き経日的に新生児の黄色ブドウ球菌 (含むMRSA) の検出状況を調査したところ, 出生直後に鼻腔より黄色ブドウ球菌が検出された例はなく, 生後2日目頃から検出される例が多かった。
 看護婦の鼻腔内の黄色ブドウ球菌とMRSAの保菌状況を調べた結果は他の施設の報告と類似していた。現在, これらの菌のコアグラーゼ型を分類し環境との関連性を検討している。 今後は, 新生児室を清潔に保つために効果的な清掃方法を検討していく予定である。
 3. ピア・エデュケーションに関する研究 (竹中静廣, 伊敷和枝, 宮城万里子, 山口朝子)
 ピア・カウンセリングおよびピア・エデュケーションとは, 親でも教師でもない青少年にとって最も身近な同世代の仲間というキーパーソンが行う仲間相談, 仲間教育であり, 最近の性教育のなかに取り入れられている。 私たちも学校という場から離れた会場を選び, 受講生の中からオピニオンリーダーを見い出し育てることを試みており, 第1回の調査では高校生女子のインタビューによりその有効なことを確認した。
B.研究業績
 1. 原著
G9501: 外間登美子, 松田真由美, 勝田とし子, 浜本いそえ, 山口朝子 (1995) 育児に関する実態調査成績 ー1か月児の母親のアンケート調査よりー. 小児保健研 54 411ー414.
G9502: 外間登美子, 松田真由美, 勝田とし子, 宮城万里子, 浜本いそえ (1995) 育児に関する実態調査成績 ー2か月児の母親のアンケート調査よりー. 小児保健研 54 469ー472.
G9503: 外間登美子, 浜本いそえ, 宮城万里子, 竹中静廣 (1995) 母親の喫煙に関する調査成績 (第1報) ー乳児をもつ母親のアンケート調査成績よりー. 母性衛生 36 240ー242.
G9504: 外間登美子, 浜本いそえ, 山口朝子, 安里葉子, 小渡有明 (1995) 低出生体重児の栄養法別ヘモグロビン濃度. 小児保健研 54 580ー583.
G9505: Hamamoto I, Hokama T, Asato Y, Takenaka S, Hirayama K (1995) A survey of iron deficiency anemia in low birth weight infants at late infancy in Nakagusuku Village. Ryukyu Med J 15 153-155.
G9506: 外間登美子, 浜本いそえ, 安里葉子, 小渡有明 (1995) 沖縄県中城村における離乳期貧血の調査成績. 小児保健研 54 697ー700.
 4. 報告
H9501: 外間登美子, 浜本いそえ, 新城澄枝, 根路銘国政, 中村広, 又吉和哉 (1995) 乳幼児の鉄栄養に関する研究 ー離乳期の鉄所要量についてー. 母子健康協会 第6回医学助成研究報告書 31ー34.
H9502: 長崎憲枝, 外間登美子, 浜本いそえ, 宮城万里子 (1995) 幼児の家庭環境と発達について. 沖縄の小児保健 21 51ー53.
H9503: 宮城万里子, 武田由美子, 浜本いそえ, 外間登美子, 竹中静廣 (1995) 妊産婦の持つ不安状態について. 母性衛生 36 147.
H9504: 浜本いそえ, 竹本和美, 谷口希代子, 外間登美子, 竹中静廣 (1995) 新性児における細菌暴露状況 -特に黄色ブドウ球菌についてー. 母性衛生 36 189.
H9505: 荒木純子, 外間登美子, 浜本いそえ, 宮城万里子, 竹中静廣 (1995) 月経時愁訴に関する調査成績. 思春期学 13 35.
H9506: 外間登美子, 荒木純子, 浜本いそえ, 山口朝子 (1995) 乳児の鉄栄養に関する研究 -新性児のヘモグロビン, 血清鉄, 総鉄結合能, 血清フェリチン値について-. 小児保健研 54 220-221.
 5. その他
M9501: Hokama T (1995) Nutritional guidance for mothers of anemic infants. World Health Forum 16 273-275.
M9502: 武田ゆみ子, 宮城万里子, 竹中静廣 (1995) 妊産褥婦のもつ不安状態について. 卒業研究小論文集 22 185-188.
M9503: 林田りか, 外間登美子, 浜本いそえ, 竹中静廣 (1995) 新性児の血清フェリチンと貯蔵鉄 について. 卒業研究小論文集 22 189-192.
M9504: 竹本和美, 谷口希代子, 浜本いそえ, 外間登美子, 竹中静廣 (1995) 新性児の細菌暴露状況 1 -新性児・母親からの検出状況-. 卒業研究小論文集 22 193-196.
M9505: 谷口希代子, 竹本和美, 浜本いそえ, 外間登美子, 竹中静廣 (1995) 新性児の細菌暴露状況 2 -新性児室・看護婦からの検出状況-. 卒業研究小論文集 22 197-200.
M9506: 荒木純子, 竹中静廣 (1995) 月経に伴う愁訴に関する調査. 平成6年度琉球大学大学院保健学研究科 修士論文集
M9507: 大山佐知子, 平山清武, 竹中静廣 (1995) 思春期の不適応徴候に関する調査 -数量化⇔爐鰺僂い討慮‘-. 平成6年度琉球大学大学院保健学研究科 修士論文集